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何かをやり遂げる努力(2015.12.21)

column 何かをやり遂げる努力(2015.12.21)

羽生結弦がまたしても世界最高得点を更新した。『五輪王者だからといって、このままではいたくない。進化し続けたい』世界記録保持者パトリックチャンを前に『次は絶対に勝つからね』と言い放った。彼の勝つことへのこだわり、勝ちたいという気持ちが強いモチベーションになっているのだが、どうしてそこまで自分を鼓舞できるのだろうか。4年半前の東日本大震災がそうさせたのかもしれない。
ただ気持ちがあるだけではだめで、そこには計り知れない努力があるはずだ。『No pain, no gain 痛みのないところに前進はない』努力はそうたやすいことではなく、苦しいものだ。しかしその痛いほどの苦しみを超えてこそ、得られるものも大きくなる。苦しみに耐えたものだけが、神からの祝福を受けられるのだ。
もっと先へ、限界を超えてもっと先へ。マラソンも孤独な自分との闘いだ。肉体を限界まで痛めつける。やめようと思えばいつやめたってかまわないのだ。しかし体力の限界を超え、走り終えたときの気持ちは何にも代えがたい高揚感がある。肉体の限界を超えたとき、精神まで鋭く研ぎ澄まされたものになる。羽生結弦という天才ですらあれだけの努力をしている。だからこそ世界一になれるのだ。NHK杯で世界最高得点を更新したにもかかわらず、最高点を取れなかったステップを次への課題としていた。我々凡人にとって、それほどの努力はできないが、せめて自己満足でも努力して前進したいものだ。何かを達成したらそこで終わりではない。そこが次のスタートなのだ。
幻冬舎の社長である見城徹65歳は、大学卒業後、『公文式算数の秘密』を企画してベストセラーにした。その後25歳で角川書店に入社。つかこうへい『蒲田行進曲』森村誠一『人間の証明』五木寛之『燃える秋』村上龍『トパーズ』などベストセラーを手掛けている。今度はハワイで不動産業に挑戦している。まさしくカリスマ的存在。彼は言っている『人はいつか必ず死ぬのだ』。『生まれる』というゼロの地点から『死ぬ』という終着地点までの間に、不公平や不平等など、さまざまな個人差がでてくる。だが生まれる瞬間と死ぬ瞬間だけは、すべての人が平等だ。人生の全てがゼロに戻ってしまう死はとてつもなく虚しい。しかしどうせ死ぬのだから、スリリングでエキサイティングで、気分がワクワクする仕事をしていたい。労働によって誰も見たことのない価値を創造する。そんな仕事を常にやっていなければ、僕は気が済まない。
何かをやり遂げる人間は、努力の仕方が半端ではない。私も羽生結弦や見城徹にあやかりたいものだ。

記事の投稿日:2015年12月21日


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