煌煌(fun-fun)通信(2007.12月~2008.12月)
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以下のコラムは、書籍や新聞やテレビなどに掲載・放送されたものを参考に、健康に関する新しい知見を当院のメディカルフィットネスの会員向けにわかりやすく解説掲載したものです。2007.12月から開始し、毎月1回掲載したものです。開始から2008.12月までのものをまとめて掲載します。
◆ H20年12月余暇活動程度の運動でも有用
さて早いことにもう師走です。煌煌会員の皆さんのお顔を拝見する機会もあまりありませんでしたが、元気に運動を継続されているでしょうか。このコラムを書きだして1年が経ちました。他の雑誌や新聞に掲載された健康に関する新しい情報を皆さんにお届けしていますがいかがでしょうか。今回は中等度の運動と心房細動のお話です。 ハーバード大学心血管外科のDariush Mozaffarian博士らは、ガーデニング、屋外での作業、ゴルフ、ダンス、ウォーキング、中等度の運動など軽度~中等度の余暇活動により、高齢者の心房細動のリスクが有意に低下することを発表しました(2008)。 これまでは、運動によって心房細動リスクが上昇すると考えられてきましたが、この見解は若年成人と中年のスポーツ選手を対象としたもので、激しい運動や持久力トレーニングによる研究結果でした。 Mozaffarian博士の研究では、65歳以上の5,446例12年間の追跡調査の結果、余暇活動では36%、ウォーキングで48%の心房細動発症リスクが有意に低下したということです。 つまり、余暇活動やウォーキングなどの運動でも、心血管系の健康を維持できるということです。現在煌煌で行っている運動は有酸素運動と中等度の筋トレが中心で非常にいい配分の運動と考えられます。たとえ動脈硬化の数値が改善していなくとも、がっかりする必要はありません。継続することで健康は確実に維持されています。 これから年末年始を迎え寒い冬になります。どうしてもコタツに入ったまま閉じこもりになりがちです。以前のコラムでもお話しましたが、定期的運動を中止した途端に有害な疾患にかかってしまう危険があります。路上に雪や氷のない天気のいい日は、暖かい服を着込んで外へ出て散歩するなど、今までのように定期的な運動を心がけましょう。来年も宜しくお願いいたします。
◆ H20年11月 食物が脳機能に及ぼす影響
バランスのとれた食事と定期的な運動は心疾患やがんの予防に役立つだけでなく、脳を保護し精神疾患を防ぐ可能性もあることが、カリフォルニア大学(UCLA)神経外科からの発表(2008.9)でわかりました。 食物は医薬品のように脳に影響し、運動・睡眠とともに健康と精神機能に変化をもたらす可能性があります。このことから食生活の改善は、認知能力を強化して脳障害を予防し、加齢による影響を阻止する実現可能な方法といえるかもしれないのです。 特にサケ、クルミ、キウイフルーツに含まれるω3脂肪酸は極めて有益で、ω3脂肪酸は正常な脳機能に不可欠であるだけでなく、学習能力と記憶力を改善し、うつ病、気分障害、統合失調症、認知症などの精神障害の治療に役立つようです。ω3脂肪酸の摂取量を増やした小児は、学業の成績や読み書きの能力が向上し、問題行動も減少したということです。 またこのω3脂肪酸は、サプリメントより食物から摂取するほうが有益で、その他の栄養素も得られるとのことですので、バランスのよい食事を摂ることが大切なのです。 ω3脂肪酸の豊富な健康食とは対照的に、トランス脂肪酸※と飽和脂肪酸※※が豊富な食事は、認知機能に有害な影響を及ぼします。ファーストフードは脳シナプスに悪影響を及ぼし、学習・記憶に関連する脳シナプスが悪影響を受けます。魚を頻繁に食べて運動量も多い沖縄の人々の寿命は世界で一番長く、精神疾患発生率は極めて低いのです。 さらにホウレンソウ、オレンジジュースなどに含まれる葉酸は、適量摂取することは脳機能に不可欠で、ビタミンB群とともに摂取することで、加齢による認知機能の低下や、認知症の予防に役立つことが示されています。 ※トランス脂肪酸が含まれている食品にはマーガリン、ショートニング、サラダ油などが挙げられ、一番多く含まれているのはファーストフードの中の人気商品フライドポテト。トランス脂肪酸は心臓病を増やす事がはっきりしており、アメリカ心臓病学会は、「摂らないよう」勧告しています。アメリカでは、トランス酸の表示義務化により、年間で心臓発作は600~1200減少し、250~500人の命が救われると試算しています。 ※※飽和脂肪酸は脂質の構成成分で、ラードやバターなど、肉類の脂肪や乳製品の脂肪に多く含まれます。これらの脂肪酸は溶ける温度が高く、常温では固体で存在します。そのため体の中では固まりやすく、しかも中性脂肪やコレステロールを増加させる作用があるため、血中に増えすぎると動脈硬化の原因となります。現代人はこの飽和脂肪酸を摂りすぎる傾向にあるため、摂取を控えたほうがよいとされています。
◆ H20年10月 運動不足は疾患を誘発する ― 2週間以内に影響がでることも
これまでは、“運動をしないことは単純にそのときの健康状態によくないことである”としか考えてきませんでしたが、実は“運動不足そのものが何らかの疾患、たとえば糖尿病や心臓血管の病気を誘発する原因になる”ということがわかってきました。 日本成人の1日平均歩数は男性が7,500歩、女性は6,400歩で、活動量の少ない人で一般に2,000歩とされています。コペンハーゲン大学の研究で、1日の歩数が6,000歩の参加者に対し、3週間のあいだ約1,400歩/日に減らし、その他の運動を行わないように指示しました。参加者の血糖値と中性脂肪値を測定したところ大幅に上昇し、さらにこの上昇した値が元の値に戻るまでかなり時間を要したとの結果がでました。この過剰な糖や中性脂肪が血中からなくならないと、身体にとって望ましくない場所に移動し、身体本来の代謝機能に異常をもたらします。そして慢性疾患を引き起こしてしまいます。 つまり、私たちは身体をよく動かすことは健康的であると考え、運動しないことは単に不健康なだけと考えてきましたが、今回の研究によって2~3週間でも非活動的になることはかなり危険であるということがわかったのです。毎日の歩数を増やすことは、単に健康を改善するためだけでなく、慢性疾患にかからなくてすむことにもなると考えられるのです。
◆ H20.9月 四肢が短いと認知症のリスクが高い?
多くの先進国で高齢化が急速に進む中、認知症を巡る研究が活発化しています。今年ジョンズホプキンス大学では、腕と脚の長さが短い人は認知症リスクが高いという発表を行いました。四肢の短さは小児期の栄養不良などの環境因子による成長阻害が原因であることが複数の先行研究で示唆されていることや、アルツハイマー病により深刻な影響を受ける脳領域が発達する時期は四肢の最も成長する時期と一致するということから、四肢の短い人ほど認知症やアルツハイマー病を発症するリスクが高い可能性があるというものです。
しかしながら、もう私たちは小児期ではないのでどうすることもできません。ではどうしたらいいのでしょう。メイヨ-クリニックからの報告では、定期的な運動が軽度認知障害の発症予防になるとのことでした。先日NHKのためしてガッテンでも放送されましたが、アルツハイマー病予防のためにはまず①定期的な有酸素運動を行うこと、②高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病にならない食生活をすること、③話し相手を持って、自分の役割をもち続けること、のようです。
やはり動脈硬化にならない生活習慣を煌煌で作り上げるのが一番ということになりそうです。
◆ H20.8月 ブロッコリー
ブロッコリーは健康によい野菜といわれていますが、こうしたアブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンという化学物質が、老化により低下する身体の免疫力を回復させる可能性があるとのことが、UCLAの研究発表でわかりました。
フリーラジカルは、食物からエネルギーへの代謝過程で生じる副産物ですが、それが人体の細胞を直接損傷するため老化の主要な原因の一つと考えられています。そのフリーラジカルは、疾患や感染症、がんなどと闘う免疫系に有害な影響を及ぼすため、老化に伴って免疫力は低下します。
今回の研究で、老齢マウスをスルフォラファンで処理したところ、免疫反応が若年マウスのレベルまで増強されることがわかったのです。つまりブロッコリーにはこのフリーラジカルに抵抗する作用(抗酸化作用)があって、老化に伴って低下する免疫機能を回復させる可能性があることを示しているのです。
また以前からいわれていますが、トマトに含まれるリコピンもこの抗酸化作用があり、抗がん作用があるといわれています。いずれにしてもバランスのよい食事で健康な体を維持していきましょう。
◆ H20.7月 重度転倒は2年以内に死亡?
英国ノッティンガム大学の臨床生理学から今年3月の発表で、65歳以上の女性は同年代の男性と比べて、加齢に伴い自然喪失する筋肉量の補充が困難で、それが女性の健康状態にも影響を及ぼしているということを科学的に示しました。それは閉経に伴うホルモン分泌の変化の結果で、その原因としては骨量維持に必要なエストロゲンが考えられます。
“重度の転倒を経験した高齢者の半数は2年以内に死亡する”という疫学的調査もあり、高齢女性は筋肉量を保持できないとなればそれは由々しき問題となります。
筋組織がより効果的に保持され、股関節と膝関節が強くしっかりと支えられていれば、転倒を減らすことは可能です。しかし女性では中年期から筋肉よりも脂肪が付く傾向があり、50~60歳代で筋肉量の危険閾値に近づきます。50歳を過ぎますと毎年最大05%ずつ筋肉を失います。60歳になると5%も減ってしまうのです。
ではどうしたらいいのか。現在ある筋肉をいくらかでも保持することです。やはり筋トレを継続して行うことなのです。そして大事なのが、筋トレと合わせて鶏卵、魚、鶏肉や脂肪の少ない赤身肉などの高たんぱく質の食事を毎日食べるということです(体重や年齢など個人差はありますので摂り過ぎには注意してください)。そうすれば、時間とともに進行する筋肉量の減少を抑制するのに役立ちます。
◆ H20.6月 がんと肥満
世界がん研究基金と米国がん研究機構は、腹囲が1インチ(254cm)増えるごとに大腸がんのリスクは5%増加すると報告しています。乳がんについては閉経前女性ではBMIが2増加するとリスクは6%低下するが、閉経後では逆に3%増加し、ウェスト・ヒップ比が0.1増えるごとにリスクは19%増加する。また、肥満によって子宮内膜がんのリスクは52%増加、食道がんのリスクも2倍以上増加するとしています。
従来、がん予防では野菜・果物などの摂取が推奨されましたが、現在では第1のがん予防として体重増加と腹囲増大を避けることが推奨されます。一方、日本人を対象とした追跡研究では“やせ”でもがん発生や全死亡のリスクが高まることが示されています。
つまり月並みですが、暴飲暴食は避けてバランスのよい食事を摂り、7~8時間の睡眠をとりながら、運動を継続することが、健康で生きていくための秘訣といえます。
◆ H20.5月 禁煙
2007年1月にレストラン、ホテル、カジノなどの公共施設での喫煙を禁止する条例がフランスで施行されて以来、心筋梗塞による救急病棟入院患者数が15%減少し、またイタリアでも2005年に禁煙条例が施行されて以来、心血管病の発症が11%減少したとの報告を受け、欧州心臓学会は、欧州諸国の政府に対し欧州全土に禁煙条例を施行するよう働きかけました。
これまでも受動喫煙は冠動脈性心疾患のリスクを高めることが示されており、禁煙による受動喫煙をなくすことが、心筋梗塞の発症率を著しく低下させることは間違いありません。たばこ業界の抵抗に屈することなく、医師だけでなく、社会と政治家が一致して、公共の場の室内煙汚染を減少させる必要があります。室内だけでなく公共の路上でも禁止すべきです。仙台市でもメインストリートは歩きたばこ禁止のモデル地区として公示されてはいますが、未だに平気でたばこを吸い歩いている方を見受けます。それも女性に多いというのは悲しいことです。仙台市もこのような先進的な条例を採択すべきではないでしょうか。
◆ H20.4月 ダイエット
世界の肥満人口13億人に対して飢餓人口は8億人で、今では飢えより肥満に苦しんでいる人の方が多く、この差はどんどん広がりつつあります。肥満による生活習慣病は、何の得にもならないばかりか、リスクばかりが増えていきます。運動は、血管の若返りを促す効果的な方法で、健康な体を維持するためには必要ですが、運動だけでダイエットはできません。1日に3回摂る食事こそがダイエットのキーポイントです。しかし無理にカロリーを減らしてもリバウンドがきますので、肥満学会ガイドラインで示されるように、3~6ヶ月で体重の5%のダイエット(体重60Kgの方は60×0.05=3Kg/3ヶ月)を目標にしたほうがいいようです。脂肪分を控えた食事療法(25Kcal/kg、体重60kgの方は60×25=1500Kcal)と適度な運動が奨められています。
しかし、具体的には目標体重は最初に立てずに、自分が太っている原因を調べることです。メモを用意して毎日何を食べているかを書き出します。何が原因かは書き出しているうちにわかります。太る原因は人によって違うので、自分が自分の肥満の専門家になることです。原因がわかったらそれをいかに避けるかを考えてください。余分なカロリーを摂取していれば体重は増え続けます。このカロリー過剰をやめれば体重は徐々に減るはずです。痩せようと努力すると無理がきて失敗します。”痩せる”のではなく”太ることをやめる”のです。結果ばかりを期待しないで、徐々に成果が上がるようにしていけばいいのです。
◆ H20.3月 睡眠
皆さんは1日に何時間睡眠をとっていらっしゃいますか。 寝不足や寝過ぎは、動脈硬化につながる高脂血症、高血糖、肥満といった生活習慣病になりやすいことが、日大医学部の兼板佳孝専任先生らの疫学研究で分かりました。つまり「良い睡眠は生活習慣病の予防に重要」ということです。
その結果では、糖尿病の指標となる「HbA1c」の値が、睡眠6時間未満と8時間以上で高かったようです。また女性の場合に中性脂肪が睡眠6~7時間で最も低く、それより短いか長いほど高かったとしています。動脈硬化を抑制する働きがある「善玉コレステロール」の値は、6~7時間で最も高い傾向を示したとのことです。つまり、寝不足だとホルモンバランスが崩れて食欲が高まり、生活習慣病になりやすいのではないかと推察されます。
また別の研究では、うつ状態と睡眠時間との関連について、睡眠が「7時間以上8時間未満」が最もうつ状態の人の割合が低く、7時間より短くなればなるほど、8時間より長くなればなるほど、うつ状態の人の割合が高かったようです。
睡眠時間が6~7時間というのが理想的といえるかもしれません。健康づくりのためには睡眠も非常に大切だといえます。
それから皆さんの中には寝酒をされている方はいませんか。寝酒はいい睡眠の妨げになっているようです。やはり運動によっていい汗をかいて自然といい睡眠が取れるようにすることが、ベストといえるでしょう。
◆ H20.2月 ウォーキング
現代人は本当に歩かなくなってしまいました。ちょっとコンビニまで車で、なんてことも日常茶飯事です。この歩かなくなったことが生活習慣病の原因といっても過言ではありません。
ではどうやったら歩いて健康になれるのでしょう。何としても毎日1万歩歩かなくてはと、がんばる必要はありません。今までよりも1000歩多く歩くという簡単なところから開始しましょう。がんばらないように継続しましょう。
ウォーキング継続のためには、ウォーキングに何か他の目的を持たせることです。歩くことが楽しくなるような目的を作ってみましょう。美術館や公園、デパートなどを散策するのもいいでしょう。カメラを持って歩くのも一考です。花や建物、子供たちまたは看板や車などをとってみてはいかがでしょうか(写真の印刷や保存に関しては当院スタッフにご相談ください)。とにかく楽しんで歩きましょう。落ち込んだときも、歩くと気持ちも晴れてくるものです。ウォーキングで脳が刺激されて、自然と心地よくなってくるのです。心身ともに健康になれます。
また皆さんは体重を測っていますか。ウォーキングを継続し、毎日体重計に乗りましょう。それを表に記録してください。すると体重の変化する原因がわかってきます。すると自然に体重を減らそうという気持ちが出てきます。
健康のために食生活までコントロールしようという気持ちがあまり強くない方でも、ウォーキングで体重が徐々に減ってくると自然に食事のことも考えるようになってきます。間食の甘いものも減らすようになります。体が軽くなるとこの状態を維持したくなってきます。体の状態がよくなってどんどん活き活きして生活が楽しくなってきます。
◆ H20.1月 新年あいさつ
明けましておめでとうございます。 年末年始のお休みで、体調不良になってしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も例外ではありませんでした。やはり一定のリズムで毎日規則正しく生活することが、体調管理の基本のようです。煌煌で、いい汗を流して健康な体作りをしていきましょう。ノルディックウォーキングは体験されましたでしょうか。定期的にレベルアップができるようにしていきたいと考えています。また今年は新たにヨガを煌煌で開始予定です。お楽しみに。
さて皆さんの今年の目標は決まりましたでしょうか。年をとるにしたがって何かと体を動かすことが億劫になります。これは寝たきりの始まりの兆候ですのでお気をつけください。鞭を打ってでも体を動かす努力は必要です。せっかく煌煌で鍛えているのですから、いろいろなことにトライしてみましょう。どんなささいな目標でもいいですから、それに向かっていくことで活き活きとした生活になるに違いありません。それが転倒防止、骨粗しょう症防止、寝たきり防止、ボケ防止につながってきます。そして生活がより豊かになって楽しくなります。
私も昨年後半から山登りを再開しました。本格的に再開したのは何年振りでしょうか。今まで納戸に眠っていた装具を引っ張り出してカビくさいものを使っています。また山に入って写真を撮るのも楽しみの一つです。先日NHKの課外授業でカメラマン立木義浩の授業を見ましたが、情報量の多い現代だからこそ、ファインダーをのぞいて狭い範囲に集中し(たすのではなく引き算でいらないものを省いていく)、その人の眼で事象を捉えることが大切だと訴えていました。70歳ながら精力的で非常に参考になりました。最近はデジタルカメラも高性能ながらだいぶ安くなっています。皆さんも脳運動のためにも試されてはいかがでしょうか。
◆ H19.12月 たばこ
健康のための仕事をしている医療従事者はもちろんのこと、健康増進のための運動をしている皆さんも、タバコは一刻も早くやめるべきです。ニコチンには麻薬に匹敵する強い依存性があり、やめたくともやめられなくなってしまいます。さらに皆さんもよくご存知の”青酸カリ”の致死量が300mgなのに対し、ニコチンのそれはなんと50mgなのです。タバコ1本には約20mgのニコチンが入っていて、3本丸呑みすれば死に至ります。タバコ1本の喫煙で体内に入るニコチンは1mg程度だそうですが、喫煙し続けるというのはどう考えても自殺行為に他なりません。またタバコはよく言われるように生活習慣病の増悪因子になるばかりでなく、脳の萎縮をもたらし、5~10歳脳の老化が進行します。記憶力や認知力、問題解決能力が低下することが知られています。また肌が浅黒くなってシミやシワが深くなって年齢よりも老けた顔立ちになってしまいます。そして腫瘍細胞の増殖と進行をもたらし、肺がん、喉頭がん、食道がん、さらには全身の血管を脆弱化させ脳卒中、心筋梗塞に至ります。タバコはもう嗜好品とはいえないのです。
記事の投稿日:2008年09月13日