2011ヒルクライムシリーズ/乗鞍(2011.8.28)
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ヒルクライムを始めて2年目の今年、大震災の影響で最も期待していた蔵王での開催が中止となった。出ばなをくじかれたものの、長野の美ヶ原、秋田の鳥海山、長野の乗鞍岳のヒルクライムシリーズ3戦に参加する事にした。しかし緊張感を持って練習にも励んでいた昨年とは違って、今年は自分自身も震災の後遺症からか思うように元気が出ない。年齢の影響もあるのか。仕事上の疲れか。実戦用自転車に乗らないばかりか、異常な暑さと雨に伴った急な冷え込みで自転車通勤もままならなかった。犬の散歩は欠かさずやっていたのでそれでよしと勝手に自分を納得させていた。一方、一緒にヒルクライムに参加している城整山の会S隊員は、年末に新車を購入して着々と練習に励んでいた。案の定、昨年までは負け無しだったが、今年は1勝2敗の惨敗だった。努力すれば結果はおのずと着いてくる。S隊員の躍進ぶりは称賛に値した。
今年の最大イベントは何と行っても乗鞍ヒルクライムだった。他の大会は総数1,000人程度の参加だが、乗鞍は4,000人の参加だ。全然規模が違う。それもそのはず3,000m級の山に続くダイナミックな景観を背にして自転車を駆る競技は他にはない。東京マラソンまでにはならないが、参加希望者多数のため抽選になるくらいだ。大会前日S隊員は緊張感からか、眠剤を飲んでも眠れないようだった。深夜には強い雨が降って大会も危ぶまれたが、朝には晴れ渡り山頂まで澄んだ空気が広がった。グループ毎のスタートとなるが、1グループの先頭と最後尾では30秒も違うため、早朝5時から場所取りが始まる。スタートまで体が冷えないように雨具を着込んで軽くジョギングした。スタートからやや呼吸が困難になるくらいのペースで駆りだした。標高2,700mの駐車場まで、全長20.5km標高差1,260mの道のりだ。数年前家族で紅葉を見に来た事があった。東北地方にはない、その広大な景色に圧倒されてしまった。やはり自転車を漕いでいるときには、景色を堪能する余裕は全くない。ただひたすら漕ぐだけだった。大腿四頭筋だけはなく、ハムストリングや腸腰筋も万遍なく使う事を意識した。しかし日頃の練習不足からなかなかスムースにペダルを回転できない。なんともぎこちないのだ。今更反省してもしょうがない。最後まで頑張って完走することだ。ヒルクライムの先輩でもあるS隊員は、最近自転車のメカや重量について一家言をもっている。『どうせ水分は補水ポイントで摂取すればいいから、自分でボトルに入れる水分は250ccくらいで十分ですよ。せっかくお金をかけて自転車を軽量化しているのに、ボトルで500gも増やすなんてナンセンスです。』確かにそうだ。S隊員の自転車は6kg 。自分のは7.5kg で1.5kg も差がある。体重も彼の方が3kg は軽い。飲まない水を持っていても重いだけで無駄だった。自転車を漕いでいるのはせいぜい1時間半なので、補水ポイントでの摂取で十分だ。自分と同じレベルを少し上回っている人を見つけてはついて行く。登りが緩やかになったらギアを重くしてスピードを上げる。次の急な坂にはその惰性で上がってまた漕ぎだす。そんなことを繰り返して徐々に高度を上げて行った。蔵王ほど急な登りが持続する訳ではないが、標高が高いため酸素不足になってしまう。ゴールした後は頭が真っ白になってふらふらしてしまった。低血糖になってしまったのかもしれない。ゴールではもうかなり大勢の人でごった返していた。結局1時間29分で完走。51~60歳クラス440人中110位、総勢4,000人中1,559位だった。同じ宮城県から出場の同年齢であるMさんは、昔自転車チームに所属していたらしくめっぽう強い。自転車のいろはをも教えてくれる心強い先輩だ。彼は1時間15分で18位だ。一緒に写真を撮りながらゆっくり下った。
今回8月から始まった西濃運輸のカンガルー自転車イベント便を利用して自転車を輸送した。旅館までの往復で、14,600円だった。美ヶ原では自分で自転車を袋に入れて運んだ経験からすると、ほとんど空身で移動できるのでストレスなく良かった。自動車移動距離が長い場合は利用して良いと思った。
乗鞍の翌週、裏磐梯でのヒルクライムがあった。S隊員も参加予定だったが、連夜の飲み会での朝帰りで当日寝坊して参加できなかった。古川の親方Kさんは3年前のこの大会からヒルクライムを開始したらしく記念すべき大会だ。ホイールも新調して気合いが入っていた。あと5kg 減量できればもっといいタイムをたたき出せると、今減量に取り組んでいる。昨年よりお互い2-3分タイムを短縮できた。これが今年最後のヒルクライム。また来年に向けてお互い切磋琢磨したいものだ。
記事の投稿日:2011年09月11日