谷川ヒツゴー沢(2011.9.25)
column | 谷川ヒツゴー沢(2011.9.25) |
---|
土曜の診療が終わって仙台駅に集合し、夕方の新幹線で大宮へ向かった。大宮駅構内はデパートのようになっていて、田舎者の自分にとっては人の多さに圧倒される。S隊員お勧めの駅弁コーナーで明日の朝食用に米沢牛弁当を買い込んだ。上越新幹線に乗り換え上毛高原へ。ここで独身貴族のH隊員と合流した。宿はいつもの松葉屋さんだ。その近くの小料理屋魚信も常連?になってしまった。年に1~2回は来ている。馬刺や焼き鳥など料理が美味過ぎ、うなってしまう。翌朝は4時出発なので早めに切り上げた。
今回は総勢6名。暗がりの中谷川温泉からヘッドランプを点けて登山道を進んだ。ここはヤマヒルの巣。対策にヤマヒルファイター(『マヒルの決闘』という商品もあるらしい)を靴と脛当てに塗布しては来たものの、最後尾を務める自分にとってヒルの餌食になる確率が高い。今回は素肌が露出しないようアンダータイツを履いてきたし問題はないはずだが、それでも標的にさらされているようでいい気分ではない。恐る恐る入渓地まで1.5時間歩いた。ここまで全員ヒル被害はなかったようだった。自分は使った事はないが、医療用ヒルというのがあって、指切断などの再接着手術をした際に、血流を保つために接着した指先にヒルをかませる方法もある。自分が患者だったらいやだな。止めて欲しい。
さあこれからが沢登りだ。うっそうとした樹林と苔に覆われた東北の沢と違ってここ谷川の沢は開放感があって気持ちがいい。お金のない学生時代は近場の東北の山ばかり登っていたが、こんないい山があったとは分からなかった。新幹線ウィークエンドパスを利用すれば、谷川もかなり近い。ヒツゴー沢は登りやすい滝が次から次へと連続していて飽きる事がない。水量が違うと難易度もかなり変わってくる。前回来たときは水量が多くザイルを数回出して確保しながら登ったのでかなり時間がかかった。今回は人数が多い割にテンポが良くザイル使用も2回で済んだので稜線まで5時間で登れた。あっという間の5時間だった。他の登山者と会う事もなく自分たちだけの時間。仲間となんだかんだ言いながら登るのは楽しいものだ。稜線に出て肩の小屋まで登ると、一般登山客が大勢いて興ざめだった。とっとと下山にかかった。
松葉屋に戻って着替える時、H隊員のアンダーにヒルが引っ付いていた。吸血の被害はなかったが、彼は自分の前を歩いていた。家に帰って2日後の夜、玄関にヒルを発見して大騒ぎ。家にまでヒルを連れてきてしまったのだろうか。何とも恐ろしや。やはり後ろは歩かない方がいい。
記事の投稿日:2011年10月01日